説明


2011年3月11日東日本大震災ではあまりに多くの方が数多重被災されました。衷心よりお悔やみとお見舞を申し上げます。

みやぎジョネット(みやぎ女性復興支援ネットワーク)は、東日本大震災を受け、被災地女性と全国支援者の思いを結ぶことを目的に 発足したNPO団体です。各種支援プログラムにより、お一人、お一人の女性が今後の生活を新しくつくっていけますように、ひいては皆の光となることを願い支援してまいります。また、女性のニーズを調査し、政策へ提言いたします。       ―みやぎジョネット会員の多くは被災女性です―

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2011年6月7日火曜日

6月5日(日)、飯野川に行きました

みやぎジョネット、6月5日は
石巻市旧河北町飯野川に行かせていただきました。
日曜朝8時に仙台各地で集合し、3台の車に分乗して総勢14人、
今回は若手女性弁護士2人も参加です。

9時半前後に飯野川中学校に到着。中学校の体育館が避難所になっていました。
ここには河北町、雄勝町などの方々が避難されておられます。
津波で家を失った方がたいへん多いことが、後でお話をうかがってわかりました。

晴天の日曜日、出かけている方も多く、静かでおだやかに時間が流れていました。

今回のジョネットは
「軍手で作る歩くくまちゃん人形づくり」と、
やさしい「ハンドマッサージケア」、
それからおいしいお菓子でお茶会をしましょう、
必要がある方は弁護士相談もできます、
というメニューです。
お茶会は残念ながらスペースと時間の問題で、今回はちょっとできませんでした。
場所によってさまざまな制約があるので、どうしても予定通りにはいかないこともあります。

参加してくださった方には用意してきたジョネットセットを差し上げました。
ジョネットセットは、全国のみなさまから送っていただいた支援物資を10種類くらいずつ、
大きめのバッグに詰め合わせたものです。今回は50セット用意していきました。

特に女性の方に届けたいので、ジョネットサロンは手工芸やハンドマッサージ、
お茶会などのメニューにしています。

弁護士相談も別コーナーを作らないで、必要がある方にはどこか空いている目立たないスペースで
お話を聞きましょう、という設定にあえてしました。
地方では、女性が弁護士相談を人前でするのは、すごく勇気がいることなのです。

そういうわけで、弁護士のお二人にもハンドマッサージの練習をしていただき即席マッサージ師になっていただきました。
また手工芸家の助手を務めていただきました。

避難所のみなさんに声をかけながらジョネットのリーフレットを手渡しし、
仙台で女性支援の活動をしてきたグループであること、
なにか心配なことがあったときはお電話ください、とお伝えし、今日のサロンにお誘いしました。

最初はとまどっておられたようでしたが、徐々に参加者が増えていきました。
手芸コーナーではかわいい個性的なくまちゃん人形が楽しい笑い声の中でできていきました。

ハンドマッサージコーナーでは、女性同志で、たくさんのお話を聴かせていただくことができました。
津波ですべてを失ってしまったこと、これからの仮設住宅への不安、遠く離れた娘や息子や孫のこと、
大事な家族や友人、親戚を亡くしてしまった悔しさ、つらさを・・・涙を流しながら話されました。
そしてみなさんが一様に繰り返されたのは全国から来てくださる数々のボランティアへの感謝のことばでした。

避難所で凛とした声でお知らせアナウンスをされている方は、若い女性でした。
頼もしい雰囲気の方で、子どもたちにも慕われているようすでした。
県や市、学校の方、保育士、保健師の方もおいでになり、みなさんに協力していただきました。

午後は飯野川第一小学校におじゃまさせていただきました。
こちらは仮設住宅に当たった方がお引っ越しされるという時期でもありました。
だんだん統廃合されていくかもしれないという少し寂しい雰囲気も感じました。

70代の方が、メッセージカードに「仮設住宅に入りたい」と一言書きました。
しかし、仮設に入ると今度は物資の支援がないし、
食費も水道光熱費もすべて自己負担になる
というので、みなさん、不安も感じておられるようでした。

こちらではクマちゃん人形作りに子どもたちがたくさん参加してくれました。
ハンドマッサージも多数の方々に喜んでいただくことができました。
にわかマッサージ師たちの中には、翌日身体中が痛くなり、自分が本職マッサージに通院した人もいます。
気持ちが入って、思わず自分の身体を省みなかったものと思われます。

法律相談は件数は少なかったのですが、じっくりと十分にお話を聞いてもらうことができたようでした。先生方、ありがとうございました。


帰り道には石巻市の門脇小学校付近に寄ってきました。
ここはまだ一面の焼け野原のような状態です。
大きな瓦礫はだいぶ撤去されましたが、ひしゃげたまま残った建物や、焼けこげた車の残骸がおびただしく残っていました。まだまだ何も終わっていないのです。

実はここで両親を失い、自分も奇跡的に助かったYさんも、本日のジョネット隊に参加していたのです。
石巻の地でお父様を亡くされた仙台のTさんも参加していました。
一緒に黙って見つめてきました。

この地域、行方不明の方の正確な人数の把握もまだできていないと聞いていました。
道路の両脇が冠水していて、一方通行になっているところもありました。
信号がついてないところもたくさんありました。

震災からの復興はまだその端緒に付いたばかりです。

その後、Yさんが2ヶ月過ごした石巻高校の避難所に回りました。
励まし合って暮らした女性の方々に会い、ジョネットセットをお渡ししてきました。

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